個別指導と塾選びの話|水戸市周辺の中学生・小学生向けブログ → 投稿投稿一覧はこちら

Last Updated on 2026年1月20日 by 塾個別

水戸の夜、自習室の明かりの下で、必死にペンを動かす生徒たちの姿があります。 よく塾のパンフレットや面談で耳にする「自習室完備!いつでも自習に来てください」という言葉。実はこの言葉の裏には、私たち塾講師の「切実な、そして少し複雑な思い」が隠されています。

今日は、あえてタブーに近いお話をさせていただきます。

「自習に来なさい」は、塾からの最終手段である

正直に申し上げましょう。 私たち講師が「自習においで」と言うとき、それは「家で自習ができるなら、それに越したことはない」という本音の裏返しでもあります。

本来、勉強は「自分一人で、孤独に机に向かう時間」の中で最も身につきます。 家で誘惑に打ち勝ち、自分で計画を立て、黙々と進められる。それができる子は、塾に自習に来る必要はありません。

それでも「自習に来い」と言うのは、そうでもしない限り、スマホの誘惑やリビングのテレビに負けて、「学習時間そのものがゼロ」になってしまうお子さんが圧倒的に多いからです。

「無料の自習」に過度な期待をしていませんか?

ここからが、さらに耳の痛いお話です。 最近、こんな空気感を感じることがあります。 「授業は1教科(最小限)しか取らないけれど、自習室に毎日行かせているから、全教科の成績が上がるはずだ」

厳しいようですが、これは大きな誤解です。 自習はあくまで「自習」です。対価(授業料)を支払って、責任を持って「教えてもらう」授業とは、密度も責任の重さも全く異なります。

プロの指導という「コスト」をかけずに、場所だけ借りて成績が飛躍的に上がる……。 もしそれが可能なら、世の中の塾はすべて「自習室」という名前の貸しビル業になっているはずです。

桜ノ牧・三高を目指す「覚悟」の代償

水戸桜ノ牧や水戸三高。 これらの学校は、決して「自習のついで」で受かる場所ではありません。 合格していく子たちの親御さんは、どこかで「覚悟」を決めておられます。 「プロの時間を買う」という投資の重要性を理解し、必要な教科、必要な時間をしっかりと確保した上で、その「補助」として自習室を使い倒す。

厳しい言い方になりますが、授業料という対価を抑え、自習という「無料の仕組み」だけに頼り、それでいて結果が出ないことに不満を抱くのは、少しだけ「虫が良い」話なのかもしれません。

勉強は、最後は本人の努力です。 しかし、その努力を「正しい方向」に向け、最短距離で走らせるのが私たちの「仕事」です。


今夜も自習室には、何人かの生徒が残っています。 私は彼らに「頑張れよ」と声をかけますが、同時に、彼らがいつか「塾の自習室」という補助輪がなくても、自分の足で走れるようになることを願っています。

そして、そのための「正しい走り方」を教える授業の時間は、やはり何物にも代えがたい「合格への投資」なのだと、改めて自戒を込めて思うのです。

それでは、また。