個別指導と塾選びの話|水戸市周辺の中学生・小学生向けブログ → 投稿投稿一覧はこちら

Last Updated on 2026年1月14日 by 塾個別

水戸の街も、私立入試の足音が聞こえる時期になりました。 この時期になると、中2や中1の保護者の方から「来年の受験を見据えて、まずは苦手な数学だけでも……」というご相談をいただくことが増えます。

特に、水戸桜ノ牧高校や水戸三高といった、地元でも非常に人気が高く、かつ「努力がストレートに結果に出る」学校を目指されているご家庭に多い傾向です。

もちろん、最初の一歩として1教科から始めるのは悪いことではありません。しかし、現場で多くの生徒を送り出してきた立場から言わせていただくと、この「1教科だけ」という選択には、意外な落とし穴が隠されているように感じています。

1. 桜ノ牧・三高の入試は「苦手を作らない」のが大前提

水戸一高のような超難関校であれば、特定科目の圧倒的な武器が必要かもしれません。しかし、桜ノ牧や三高を目指す層にとって最も重要なのは、「5教科でいかに平均して高得点を揃えるか」という点です。

例えば、数学を週1回塾で習って、そこだけ「平均点+10点」になったとしましょう。ですが、その裏で英語や理科が「平均点-10点」に沈んでいたら、合計点は変わりません。

桜ノ牧・三高の入試は、毎年非常に倍率が高く、わずか数点の差で合否が分かれる世界です。1教科を伸ばす「点」の努力よりも、5教科全体の底上げをする「面」の努力が、合格への一番の近道になる。これが、このランクの高校受験における一つの真実です。

2. 「塾での1時間」よりも「家での自習」を変えるために

私が「1教科だけでは不十分だ」と感じる最大の理由は、実は授業内容そのものではありません。「勉強に向き合う時間の絶対量」です。

複数教科を受講している生徒は、必然的に塾に来る回数が増え、自習室を使う機会も増えます。すると不思議なことに、受講していない教科の質問も増え、結果として5教科すべての学習リズムが整い始めます。

逆に1教科だけの場合、どうしても「その時だけ勉強した気になってしまう」という心理的な罠に陥りやすい。週に一度、塾に来て数学を解くだけでは、家庭学習の習慣を劇的に変えるまでの「強制力」や「刺激」としては、少し物足りないのが現実かもしれません。

最後に、今頑張っているお父様・お母様へ

私は、水戸一高のような天才肌が集まる場所だけが正解だとは思いません。 むしろ、桜ノ牧や三高を目指して、必死に机に向かい、泥臭く努力して一歩ずつ順位を上げていく。そんな生徒たちの姿こそ、最も応援したいと思っています。

だからこそ、あえて申し上げたいのです。 「1教科だけで、なんとか今の状況を打破したい」 その願いを叶えるためには、塾での1時間と同じくらい、あるいはそれ以上に、それ以外の時間の使い方が重要になります。

もし、お子さんが「家ではどうしても甘えてしまう」「他の教科まで手が回らない」と悩んでいるなら、1教科という枠を外して、思い切って「勉強する環境」そのものを変えてみる勇気が必要なのかもしれません。

今夜も自習室では、桜ノ牧を目指す中2生が、数学だけでなく英語の単語帳とも格闘しています。そのバランスの取れた努力が、1年後の春、桜の花の下で実を結ぶことを願ってやみません。

それでは、また。